2010年9月14日(火) 23:18
209を覗く
209とは・・・
対峰館2Fの銅版画&石版画(リトグラフ)専用の工房♙
そこで制作するゼミ生達の様子をご紹介します。
製版作業の一種
彼女は【リフトグラウンド】
という方法の作業途中。
銅版の上にニードルでイメージを描くんではなく、
砂糖水にアクリル絵の具を少し混ぜた物で絵を描き、
グランドを引き、乾燥後水洗いをするとお砂糖水が溶けて、
描画部分の上のグランドが持ち上げられ版面から剥がれることで、その部分が腐蝕できる方法。
かなり専門的なお話ですね^^
彼女、苦戦してます。。。
イメージを刻んだ銅版にインクをゴムベラや紙ベラ、ローラーでインクをのせる。
寒冷紗でイメージが見えてくる程度まで拭取る
イメージ部分だけにインクが詰まった状態になるまで、
ロール紙やタウンページなどの薄い紙で拭取る。
プレス機に版をのせ、
湿らせた版画紙を置く。
✫凹版(銅版画)ではよくハーネミューレというドイツ製の版画紙を使います✫
<厚みや色、サイズのバリエーションも豊富で質の高い紙の一つ>
その上にフェルトをかぶせ、
ハンドルを回して、刷ります。
かなり強い圧力を掛けてます♆
その隣では、
アルミ板リトグラフの刷りをしている学生。
ゴムやウレタンでできたローラーに油性のインクをつけて、
イメージを描いた部分に均一にインクをのせていきます☄
リトグラフは“水と油の反発性を利用した版種”です。
刷り作業時、
✩版面は常に水で湿らせた状態✩(スポンジを使う)
そこへさっきの油性インクをつけたローラーを転がすと、
クレヨンなどで描いた箇所にだけインクがのります!
それ以外についてしまったら、
スポンジなどで拭取ります。
リトグラフ特有の〝にじみ〟がよくでてます✧✦
⁺キレイですね∗⁺
<解墨>という油分&脂肪分の高い墨で描いたもの。
〝ラヴィ〟と言います。
一見、〝絵〟のように見えるのが特徴に一つで、
✧複製画などにも使用されます✧
化学反応によって版を作るので、
♈版画の種類の中でも、特に体験してみないと分かりにくい版種かもしれませんね♈