『3回生の授業風景』カテゴリーの投稿一覧
2009年12月11日(金) 20:48
今日は木版画の技法を2つご紹介します。
⓵<彫り進み法>
木版画制作の場合、版の作り方には大きく別けて2つあります。
一つは色毎に版を分ける分解法。版木が何枚か必要となります。
もう一つは一つのイメージを刷ったら、更に彫りを加えて刷るという工程を繰り返して作る彫り進み法。
この方法だと一度彫ってしまうと元には戻れないのですが、版木が一つなのに何枚も重ね合わあせたように見えます。
エディション(同じものが沢山ある状態)が欲しい場合は、
最初のイメージを彫ったら、欲しい分だけ刷っておきます。
イメージを作って一度刷ったら、また彫る。
先程刷った紙に刷り重ねます。
色は自由に使えます。
そしてまた彫る。
で、2回摺り合せた紙にまた摺り重ねる。
完成まで、これを繰り返す訳です。
彫り進みは版木を見ると
一番最後に彫った状態が残ってるので
⬆のように前のイメージが無くなった???となりますよね。
でも
紙の上では確実に一回一回作ってきたイメージが重なり合ってます✧✦✧
ちょっと不思議に思うかもしれませんね。
それから、彫り進みだとずっとその方法でないといけないという事ではありません。
分解法と彫り進みを✧融合✧してももちろん良いのです✯
⓶<パズル法>
版木を刷りたいイメージのカタチにのこぎりなどで切り取り、
切り取った版毎に色をのせて、
それらを合わせて刷るというもの。
これはひとつずつインクをのせてから一気に刷ります。
なので、水性では乾燥してしまうので、基本は油性です。
今回のデモではラワンベニア板と言って、木目がくっきり出てくる合板を使いました。
シナベニア板(合板)にすると、木目が出ない刷り上がりになります。
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⬆版木に一部セロハンテープを貼って、インクをのせてから、一度余分なインクをふきとり刷るという凹版刷りにしました✯
セロテープのように厚みの薄いものでも凹版刷りだとこんなにしっかりしたイメージになるんですね
✦スゴい✦✦
デモでは一枚の版木を全部カタチに切って、それらを合わせてますが、
全体のイメージの一部にだけパズル版を入れて✧融合✧してもOKです!
そんな感じに色んな技法を組み合わせてイメージ作りをすると、
「えっ、これどんな風に作ってるの?」
と、一つの技法ではなかなか出せない、イメージの絡み合いがおもしろい作品になりますね♚
2009年12月2日(水) 20:33
今日は就職課の勝島さんがハンガコース3回生の為に就職活動についてのガイダンス(入門的説明)に来て下さいました。
ありがとうございました。
☝勝島さんは版画コースの卒業生です。
何だか‘就職’という事に未だあまりピンときてなさそうな表情が見受けられましたが・・・
大学卒業後は就職する、進学(大学院など)する、作家を目指す、外国へいく、自家のお仕事を継ぐ、弟子入りする、などなど様々な選択肢が考えられます。
いずれにしても〔どんな仕事をするか〕というのは重要な事です!
既に考えてる学生もいるかもしれませんが、
頭の片隅に入れておいてね。
何もしてないという学生は第1歩として
とりあえず、就職課で相談を受けたり、求人情報サイトに登録したりしてみてはどうでしょう???
CGの授業では、映像作品の個人制作時期になってます。
どんな作品にするかを絵コンテ↑↑にして、提出✎
絵コンテ:映像作品の撮影前に用意するイラストによる表。映像の設計図と言えるもの。
この作業で1つのカットがどのようなものかを説明するもので、
被写体(カメラに写るもの)のサイズや構図、又その動き。
カメラ自体の動きや撮影時間などを
イラストと簡単な文章で説明します。
これまた重要な作業です◎
⇧コレは黎明館Macルームの帰り道で撮影✯
植物のお手入れ。
大きな脚立2つに板を渡し、その上での作業!!
スゴイ!さすが職人さん♔
キレイな曲線にして下さってますね✄✄✄
寒い中ありがとうございます。
それから版画コースでも風邪(インフルを含め)が流行ってるようです。
皆さん、手洗い・うがいをして、気を付けましょう!
2009年11月12日(木) 17:39
これは、9月の末に3回生の課外授業の時の1枚。
京都国立近代美術館で開催されてた<9月4日(金)〜10月18日(日)>
ウィリアム・ケントリッジ—歩きながら歴史を考えるーそしてドローイングは動き始めた…
を鑑賞しにいきました◉◉
ウィリアム・ケントリッジ:(1955南アフリカ共和国生)1980年代末から、木炭とパステルで描いたドローイングを部分的に描き直し、その変化を1コマ毎に撮影する<コマ撮り>の手法によって「動くドローイング」とも呼べるアニメーション・フィルムを制作。
数々のアニメーションや実写映像、ドローイング、たくさんの版画などがも展示され、
映像を一つ一つ観ていくとかなりの★ボリューム★
2,3時間があっという間に過ぎました!!
ハードな内容の作品もありましたが、
すごく難しい手法を使っているという訳でなく、
とても興味深い作品展だったと思います。
明日から本学は♦推薦入試♦です。
受験生の皆さん、がんばって下さいね!!
2009年11月5日(木) 19:56
❖3回生の授業にて、グループ展を開催❖
スキモノのドローイング展 2009
ギャラリー凹
(対峰館3F T-311付近)
自分たちで漉いた紙にドローイングしてます。
今日、それぞれの作品を持ち寄り、
搬入(展示)しました。
下に並べてみて作品の並びを考えたり間隔を決めます。
△宮崎先生、福岡先生も参加されてます△△
最初の観覧者は高橋先生でした。
会期は短いですがよろしくお願いします!
2009年10月23日(金) 18:40
◆◇本ばれんの包み直し◇◆
本ばれんは竹皮(左:古)、
ばれん芯(右)(竹皮芯によく似た性質をもつテトロン/ナイロン併用素材で編み上げたもの)、
当て皮(中央)(和紙を何枚も重ねて漆塗りをしたばれん芯をおさめる皿状のもの)でできています。
まず新しい竹皮を湿らせ、作業しやすいように息を吹きかけ湿度を加えつつ暖めて柔らかくする。
竹皮のスジを適度につぶす。
皮が柔らかくなって、広がります。
握る部分以外を切り取る。
竹皮の上にばれん芯、当て皮を置き、竹皮を内側に折込んでいく。
折込めたら握る部分もねじり上げる。
できた方をしっかりと押えて反対側も同じ要領で行う。
両方を中心に向かって引っ張り、
ひもで縛る。
余分にねじった竹皮を切る。
湿らせたタオルで
バレンを覆って、
ひもでくくり、
形を整え、乾燥。
この後、タオルを取って、
★出来上がり★
(この
一連の作業は人によって多少差があります。)
初心者には難しい作業で学生にはきっとムリ。。。
ですが、職人さんの手にかかればホントに美しいばれんとして生まれかわります*
2009年10月22日(木) 18:55
■3回生・CG演習■
この前(10/7)の授業に引き続き、
改めて撮影→編集→書き出し(編集したものを一つのムービーとして出す)に取り組みました。
課題はアクション・カット(出演者の動きを幾つか画面を切り替えて撮影する手法)
@ハンガコースPCルーム
↑↑版画コースのデジタルビデオカメラとメディアセンターからもお借りしました。
ロッカーの中にカメラをセッティングして撮影してるらしい。。。
アプリケーションソフトウェア(コンピューター上で何らかの実行したい作業をする機能をもつソフトウェア)
はAdobe Premiere(アドビプレミア)を使います。
◎昨日はゲスト講師として呉 鴻先生(左)に来て頂きました◎
呉先生は本大学を卒業され、映像作家として精力的に活動されてます。
編集作業時の注意点なども教えてもらいました◉
おもしろいものができそーで楽しみですね〜♪
呉先生、ありがとうございました!!
2009年10月13日(火) 19:16
この黒々とした物は何でしょう!?
これは
◇3回生・ペーパーワークからの作品制作◇に関連して、紙をそれぞれで漉いてます☆
書き損じ(和紙に墨)の和紙を集め、それをビーター(繊維を砕く専用の機械)にかけ
「リサイクル紙を作ろう!」というそーです♪
どれくらい繊維が砕けてるか&墨の紙への染色具合をチェック↑
ザルに繊維を移します。
さっきの黒い液体はザルのアップ。
迫力があったのでおもわず撮影しました*
かなり黒い液体が流れてますが、染色されてるみたいです。
他にも
ダンボールと楮を混ぜた紙なども作り、何種類かの紙を漉きました。
漉いたら
サクションボックス(金属の箱)に
湿式の集塵機につなぎ
脱水▲
乾燥させ、(
三面式ドライヤー:三角柱型で回転式。これに紙を置き順番に乾燥させる)
できたらこれに
ドローイングなどを施す予定です!
2009年10月7日(水) 18:37
大きい台風が近づいてますね☂
京都は台風が直撃することは滅多にないのですが・・・
明日はどうなるのでしょう???
休講情報に関しては大学のHPで確認して下さい。
雨の降る今日、
3回生は
CG演習の日(週に1回)。
普段は
黎明館Macルームですが本日は
場所を移動してワークショップ形式で授業が行われました。
デジタルビデオカメラを使い、
5,6人のグループに分かれ、映像素材を集めます。
のちのち
映像編集の際に逆再生、早送り再生、スロー再生になる事を想像して、
グループでアイデアを出し合い撮影します。
動画の特性を利用した素材ってことがポイントですね!
あぁ、教室が散らかってます↓↓↓
3回生!片づけしてね!!
撮影したら、
内容を確認して、
撮り直したり、素材を取り貯めていきます◯◎上映会◎今回は
デモ編集ということで
編集は先生(前期に引き続き
担当は高橋先生)がされました。
これを元に次回以降、
数分の映像作品を個々に作ります。
◉では皆さん、天候が悪いので通学・通勤、etc. 気を付けて下さいね◉
2009年10月5日(月) 18:48
先日、牧野ゼミ(3回生対象)で◆木版石膏刷り◆のレクチャーが行われました。
石膏刷りは昔からある技法なのですがそんなに一般的に知れ渡っていないかもしれませんね。
凹版をプレス機や紙を使わない版画♦
立体作品としても見せられ、繊細な世界が引き立ち、紙とは違う重量感のあるちょっと不思議な魅力のある手法です★
木版だけでなく銅版やその他にも応用が利くようです◎
○版作り○
まず
版木にニスなどを塗ります。
ニスが乾いたら
彫刻刀などで描画。
油性インクをつめます。
余分なインクを寒冷紗(硬くて荒いガーゼのようなもの)で
拭取る。
版木と同じサイズの石膏を作りたい場合は
塩ビ板の上に
版木がすっぽり収まる縁を作り
その中にインクののった
版をセットします。
版の
一部のイメージのみ写し取りたい場合や
不定形なものを作りたい場合は
版木の上に直接流すのもOK!使い方は応用できます。
○石膏の準備○
ココでの石膏は通常立体作品などを制作するものとは違い歯科用の超硬石膏を使用します。
容器に適量の水、石膏を入れ、上下左右に撹拌。
版木の上に流し込み、確実に硬化したら剥がします。
硬化を確認し、塩ビ板を曲げると版木と石膏がはずれ、
次に、慎重に!版から石膏を剥がしとります。ドキドキ
キレイに刷れてます*゜
この後アクリル絵具や水彩絵具で加筆をしたり、インクが載った面を彫って、石膏の白地を出したりもできます!
なんだか色々できそうでおもしろそう♪
☆版画コースでは池垣教授が銅版石膏刷りでの作品を多数発表されてます☆