『2回生の授業風景』カテゴリーの投稿一覧
2013年9月17日(火) 18:03
台風18号の威力、すごかったですね
京都は嵐山や福知山、市街地の一部などで大きな被害を受けました。
早く元通りになることを祈ります。
皆さんまわりは大丈夫でしたか?
今週19日から長かった夏休みが終わり、後期授業スタートです!
今日から履修登録の関係で、大学は賑やかです。
<2回生/写真基礎>
2回生ではフィルムカメラの操作方法と撮影の基礎実習があります。
撮影したフィルムをリールという道具に巻付け、タンクに入れてフィルムの現像。
少しでも光が当たるとせっかく撮影したものがダメになってしまいますので
完全暗室状態でこの作業を行わないます。
コレ↑↑↑がダークバックという、完全暗室状態にしてくれる物です。手探りで行うので慣れるまではちょっと難しい。。。
タンク。この中にリールに巻付けたフィルムが入っています。
現像で使用する薬品も自分たちでつくります。
暗室。
現像液→停止液→定着液と順番に薬品を変えて攪拌作業を進めます。
それぞれの時間や間隔が違うので、間違えないように、時計をチェック!
できたら、水洗。
タンクから出すと、はじめて画像が見れるので、ちゃんと撮影できてるかドキドキです
真剣な眼差し^^
乾燥。
フィルムは長いので、乾燥機もタテ長です。
因に手前にタンクの横に並んでいる金属が何重にもなっている道具がリールです
フィルムを取り出したあとのフィルムケース
みんなが沢山撮影した痕跡ですね
この後、ベタ焼き(どんな写真が写っているのか、確かめるためのインデックスプリント)して引きのばし
いいものがあれば、引き伸ばす工程へ。
最近はスマートフォンでキレイな写真が撮れますが、
一眼カメラを使ってフィルムで撮影する写真は一味も二味も違います!
印画紙にプリントされた写真画像はデジタル写真にはナイ魅力があります。
ぜひ、見てみてください
2013年9月4日(水) 19:23
こんにちは。
雨ですね〜、皆さん外出時には気を付けて下さいね
<2回生/銅版画基礎>
凹版の代表格で、1400年半ば頃から登場しました。
銅に凹みをつくり、その部分にインクを詰め、強い圧力をかけて(プレス機)、紙に刷ります。
大きく分けて、直刻法と腐蝕法がある。
まずは銅板を銅版にする作業。
刷りの際に、紙やフェルトを傷つけないように銅板の4辺の角を落としたり、版面の細かな金属のキズをなくすように版を磨き上げる。
今回は腐蝕法を行う為、銅版に防食剤をぬり、ニードル(針)で描画する
(版が茶色ですよね、この茶色いものが防食剤)
腐蝕液の中へいれます
酸によって銅が溶けていきます
(ニードルで描いた部分だけが凹んでいく)
凹みの深さは腐蝕時間などによって変わるので、調整しながらこの作業を行います。
防食剤を洗い落し、インクをのせる。
イメージ以外の部分を寒冷紗や薄紙で拭き取っていきますー
できたら、
刷工程!
紙はインクが紙にしっかりと刷れるように、少し湿らせます。
できばえは如何?
一度刷ったら終わり。ではなく、
さらに描画を加えたり、いらない部分を消したり、
という作業を繰り返して、完成へもっていきます!!!
こういう工程が銅版画独特
紙に刷られた状態。
針を使った表現なので、線描や点描などの繊細な細密表現や、
深い凹みの部分や重なり合った線描の部分は力強い印象です!
2回生ではしていませんが、面の表現や、カラー銅版もできます。
また、今度、上回生の銅版画応用編も紹介しまーす
最終日、合評会の様子
2013年8月21日(水) 15:32
8月も後半戦に入りましたが、本日も暑いですね〜
まだ夏休み中なので、前期にお伝えできていなかった授業をお届けします〜
2回生<ペン画>
ほそ〜いペンを使って丁寧に、描写していきます。
お話のワンシーンを描いたり、
鳥や魚、動植物、人などを描いたり、、、
こちらはドクロ。
ペンの種類は人によってイロイロのようですが、
点や線の集合体によって、出来上がっていきます。
画面の構成、細部の表現、など小さい画面の中に見所が満載です!!
2013年8月6日(火) 22:06
雨、皆さんのご近所は大丈夫ですね〜
皆さんは何処かご予定はありますでしょうか???
これまでに紹介できていなかった授業のようすをUPします。
今日は専門的なお話し。
2回生<リトグラフ基礎>
リトグラフ (lithograph, lithography) は平版の一種で、水と油の反発作用を利用して、製版、刷り、を行います。
ほかの版種に比べると工程や原理が少し分かりにくいのですが、クレヨンの独特のテクスチャや、水彩画のような筆の効果、インクのにじみ効果など、描写したものをそのまま紙に写し刷ることができます。もちろん、多色刷りも可能です。
18世紀、ドイツで アロイス・ゼネフェルダーによって、偶然から原理が発見されました。
もともとは石灰石に描いていたため石版画とも呼びます。
最近は扱いやすいアルミ版を使うことが多いです。
まずは石灰石を研磨して、絵が描ける状態にします
余裕のカメラ目線ですが、、、
石を磨くって、ちょっとガンバらないといけません
でも、無心になれる感じもあって楽しいですよ^^
<描画>
石版画にクレヨンや解き墨(油性の墨汁のようなもの)で描画
乾燥したらアラビアゴム液を塗ると、
描画した部分は油分を引き付ける親油性とな り、描画していない部分は親水性となります。
(ん〜文章だけでは難しいですよね〜。見た目が大きく変わる訳では、不思議な感じです)
ズラーっと並んでますがコレ、ドイツでと採れるもので、とっても貴重なものなんです!!!
革の製版ローラーを使って、描画材料を製版インクに置き換えて、
確実に版に描いた部分と描かなかった部分を覚えさせます。
<刷り>
今度は製版インクを洗い落し、ゴムローラー等で印刷用インクに置き換え、
いよいよ紙に刷れます!
版面をスポンジで濡らしながらローラーでインクをのせていきます。
これは院生の作品なのですが、
水彩画のような、色鉛筆で描いたような、一見、絵画のような表現ができます!
2013年6月27日(木) 21:09
版画の授業の中でも、実習だけでなく、講義授業があります
「版画概論」
という名前で、ハンガコースの学生は2回生を対象の必修科目です!
版画の歴史、版画の種類、版画の特性など、について毎週木曜日の2限目に行っています。
版画全体に関わる話もしますが、基本的な版種ごとの内容となっているので、
これまで、木版画、銅版画、リトグラフ、紙についての授業がありました。
技法によってご担当の版画コースの先生に来て頂いています。
毎週と言っていい位先生が変わりますので色んなお話が聞けますよ^^
今日はこれまでの様子は一挙にご紹介したいと思います!!
《武蔵篤彦先生の回》
武蔵先生にはリトグラフ(石版画)の歴史や平版の種類、作家を紹介して頂く第1回目。
と、「自作を語る」ということで、ご自身の作品について。
作品のテーマと、技法的な事は細かく手法を教えて下さいました。
学生の頃の作品も沢山見せて頂きました。
そして印象的だったのがご自身が20代の頃ご経験されたお話と学生のみんなへのメッセージ!
全部は言いません。
失敗を恐れず「コレだ!と思うものに一度は飛び込んでみる」
《牧野浩紀先生の回》
ご自身の木版画作品 (抽象的なイメージのものから、最近の植物や動物をモチーフにした作品)
コレクションの数々!そこからの一部です↓↓↓
河内成幸さん 卒業生:三上恵子さん 卒業生:本田このみさん
ゲスト講師の方
福岡舞子先生(版画コース非常勤講師)
紙を使った造形作家さんのお一人。
紙造形に至る迄のプロセスなどとともに作家紹介とご自身の作品について。
紙の持つ素材感、質感の魅力をたっぷり聞かせて頂きました。
真ん中の手は福岡先生の手を型取ったもの。乾燥して縮んで、なんだか赤ちゃんの手みたいですね〜^^
今年の3月に大学院を修了された栗棟美里さん
学生の頃の作品から、近作まで。「Complex / Crushed / Condolence」といったテーマ
布にインクジェットプリント、ファンデーションや灰、銀箔などで加筆されています。
就職し、仕事をしながら制作活動されています!
現在個展開催中。
http://www.tezukayama-g.com/j_index.shtml
皆様、貴重なお話ありがとうございました!!!
今後、写真やシルクスクリーンの回もUPしたいと思います〜
2012年7月3日(火) 19:37
気がつけば、もう7月ですね〜
今年は節電の夏です!
電気が使えなくなると、想像以上に色んな事が不便になります。
できるけ、少ない電気量で暮らす努力が必要ですね。
今日は少し前の事になってしまうのですが、
6月のある日のこと。
去年、版画コースを定年退職された長岡先生が版画概論に来て下さいました。
銅版画の歴史、技法について、また作家紹介などの講義授業です。
先生の作品も見せて頂きました***
彼が食入るように見つめている物は…
コレ!
先生の銅版!!
キレイですね〜☆
版面がメッキされています。
<版の強度と保存のためにメッキ加工が施されている>
を見せてもらえる機会は貴重です。
版画コースの卒業生の作品も沢山見せてもらいました。
中には先生へのプレゼントとして銅版画やコラグラフが製本された物もありました♧
制作にまつわるおもしろエピソードを聞かせて頂き、和やかムードでした^^
長岡先生、ありがとうございました!
また、先生のお話を聞かせて頂ける機会を楽しみにしてますっ!
2011年5月1日(日) 12:00
こんにちは^^
一昨日はロンドン、ウェストミンスター寺院で英国のウィリアム王子とキャサリン・ミドルトンさんの結婚式が行われましたね〜✩
★おめでとうございます★
ステキでしたね〜♥
明るいニュースはパワー✬をもらいますね!
<4/13>2回生ー石版画基礎の続編
描画の後は【製版】
版に描いたイメージが刷れるようにする作業。
描画材料を溶剤で落とし、
製版用インクを革ローラーでイメージ部分にのせていきます✫
この時、版面は常に水分がある状態。
そこへ油性インクを使うのでイメージ部分だけにインクがのる訳です✩✩
版にアラビアゴムをひいて数時間放置。
チクタクチクタク
この間も化学反応が起こっており、
描いたようにプリントできるようになっていきますよ〜
何度かアラビアゴムを塗り直す事で版が強化されて良い状態を保てます!
そして
【刷り】
製版用インクを溶剤で落とし、今度は印刷用インクをのせていきます。
ココでもやっぱり版面は常に水分があり、油性インクをゴムローラーでのせていきます☄☄☄
水と油は反発し合うのでイメージ部分にしかインクはのらないのです!!
ちょっと不思議な感じかもしれませんね^^
インクがのったら
版画紙を置いてリトグラフ専用のプレス機で圧力を「グンッ」と掛けて刷りまーす
さぁ、刷れましたよ!
思ったようにできたかなぁ
製版や刷りで版に汚れがあれば、浮石棒で版を削って消す事もできます
コレはみんなが最初にどんな風にプリントされるのかテストで作ったもの。
〝らくがき〟みたいなものですが
描いたままにかなり近い感じに〝らくがき〟が刷られてるでしょ✌
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東北地方太平洋沖地震から50日以上経ちました。
被害に遭われた皆様へ
亡くなられた方々のご冥福を深くお祈り申し上げますとともに、
被災された皆様、そのご家族の方々に、心よりお見舞い申し上げます。
未だおさまらない余震、そして原発問題、日々落ち着かない状況ではありますが
日本中の人が協力し合い、一日も早い復興と、皆が安心して暮らせる環境になることをお祈り申し上げます。
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2011年4月13日(水) 22:36
こんにちは。
❀ソメイヨシノが満開❀そして少し散りはじめて春めいてますね〜^^
2回生は<リトグラフ基礎>に取り組んでます✶
✷平版の代表格で、水と油の反発作用を利用した版種✷
もともとは石灰石に描いたため、石版画とも言います。
そんな訳で、
まずは石灰石を研磨!
石を濡らし、金剛砂という天然鉱物の粉を石に振りかけ、
石灰石どうし、擦り合わせて削ったり、
金盤と呼ばれる道具を使って、
新しい、版面を出しますー
小ぶりな石と言っても、重い。。。
でもコレ、
バイエルン地方で採れた物が良いそうなのですが、なかなか手に入らないこともあって
✸高価なもの✸
取り扱いには要注意ですよ!
磨けたら、
乾燥させます。
どんな風に刷られるのでしょう???
みんなで、テスト用の版に描画✎✎
リトグラフ専用のクレヨン(脂肪分が高い)、解墨(油性の墨のようなもの)などで描くと、
石灰石の成分と♦化学反応♦を起こすのです
それぞれ、自分の石を選び、
✒ドローイング✒
☝下絵を版面にトレースした状態。
赤い線は
<弁柄>といって錆です。
カーボン紙が使用不可。石が反応してしまうから
石によって形も厚みも模様も、性質も同じ物は一つとしてありません。
しかも
自分で磨いてるだけに何だか愛着が沸きます♡
クラスの半分はアルミ版リトグラフをしています。
授業の前半後半で入れ替りまーす。
そうそう、
手順を間違えると、
「版が消えたーっ!」とか
「版がつぶれて刷れなーいっ!」
なんてことになるので、レクチャーはメモをしっかりとらねばですね〜^^
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東北地方太平洋沖地震 被害に遭われた皆様へ
亡くなられた方々のご冥福を深くお祈り申し上げますとともに、
被災された皆様、そのご家族の方々に、心よりお見舞い申し上げます。
未だおさまらない余震、そして原発問題、日々落ち着かない状況ではありますが
日本中の人が協力し合い、一日も早い復興と、皆が安心して暮らせる環境になることをお祈り申し上げます。
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2011年1月14日(金) 03:23
こんにちは。
ちょっと更新ができず失礼しました。
今日はその分を一挙公開しまっす!!
2回生・銅版画基礎<11/8>の続編
腐蝕液(塩化第二鉄)にある程度の時間つけた後
(時間はどの程度の腐食が必要か、場合によって変わります。腐食液の状態、気温、によっても変化する)
取り出すと、
ニードル等で描画したイメージはグランド(防食剤)が剥がれているので、その部分は銅が融けて、凹みができている。
酸化を防ぎ(お醤油をかける)、水洗いし、乾燥。
続けて腐食したり、一部グランドを塗って、腐食時間の差をつける箇所を加えて、更に腐食する事もあります。
または一度、
銅板をウォーマーで温めながらインクを詰める
<版、全体にインクをのせる。凹み部分にしっかり、詰めるように>
寒冷紗で余分なインクを拭き取る
その後、ロール紙で更に拭き取り、
イメージ部分(腐食した部分)にだけインクが詰まっている状態にする。
池垣先生のデモ。
手早い!
最後に銅版の四辺についた余計なインク汚れを拭き去り、
適正に圧力をかけたエッチングプレス機の
プレスベットの上に版を置き、
しっかり水で湿らせた版画紙<ハーネミューレを使用>をおき、
ラシャ、フェルト、(図:白い布)をかぶせ、
ハンドルを回して刷る。
コチラ、池垣先生が海外で購入された銅版を刷ったもの。
繊細な彫刻が施されてますー
各自、自分の作品をよく見て、
加筆したり、修正をしたり、
を繰り返し、
完成にもっていく。
コレは未だ途中段階ですので、
出来上がった作品はまた後日ご紹介します!
http://twitter.com/#!/seikahangaの方もよろしくです★