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京都精華大学 版画コースのブログです。 版画コースの授業やコース関係者の展覧会情報、様々なイベントをご紹介します。また、版画技法についても簡単な説明をしています。

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『銅版画』カテゴリーの投稿一覧

カワイイ!

東北地方太平洋沖地震で被害にあわれた皆々さん、救援にいかれてる皆さん、
今日も一日も早い復興を目指して、気候的にも精神的にも辛いなか、
沸騰されていると思います。

一日も早く、復旧し、みんなが安心して暮らせる日が来る事を願っています。

先日、版画コースに☆新しい機材がやって来ました☆

コレ⇪

ワクワク^^

ミニプレス機〜!

新しい物を組立てるのって
テンション上がりますよね〜⤴⤴⤴


おぉ!

このサイズ!かわいい♡

先生方も
「いいね〜」と
すぐに人気者になりました♣

でもこのコが活躍するのは少し先になりそうです。
初動の瞬間が楽しみ〜♪

凹みに詰める

こんにちは。
ちょっと更新ができず失礼しました。
今日はその分を一挙公開しまっす!!

2回生・銅版画基礎<11/8>の続編
腐蝕液(塩化第二鉄)ある程度の時間つけた後
(時間はどの程度の腐食が必要か、場合によって変わります。腐食液の状態、気温、によっても変化する)
取り出すと、

ニードル等で描画したイメージはグランド(防食剤)が剥がれているので、その部分は銅が融けて、凹みができている。

酸化を防ぎ(お醤油をかける)、水洗いし、乾燥。

続けて腐食したり、一部グランドを塗って、腐食時間の差をつける箇所を加えて、更に腐食する事もあります。

または一度、

銅板をウォーマーで温めながらインクを詰める
<版、全体にインクをのせる。凹み部分にしっかり、詰めるように>


寒冷紗で余分なインクを拭き取る

その後、ロール紙で更に拭き取り、
イメージ部分(腐食した部分)にだけインクが詰まっている状態にする。

池垣先生のデモ。
手早い!


最後に銅版の四辺についた余計なインク汚れを拭き去り、

適正に圧力をかけたエッチングプレス機

プレスベットの上に版を置き、

しっかり水で湿らせた版画紙<ハーネミューレを使用>をおき、

ラシャ、フェルト、(図:白い布)をかぶせ、

ハンドルを回して刷る。


コチラ、池垣先生が海外で購入された銅版を刷ったもの。
繊細な彫刻が施されてますー

各自、自分の作品をよく見て、

加筆したり、修正をしたり、
を繰り返し、


完成にもっていく。

コレは未だ途中段階ですので、
出来上がった作品はまた後日ご紹介します!

http://twitter.com/#!/seikahangaの方もよろしくです★

板➩版

2回生/銅版画基礎
   
まずは版の準備  

最初はただの銅の板
そこから銅版にするべく、色々と、板に手を加えていきます☝
   
まず、

刷った時に紙やフェルトを傷めないように
‘プレートマーク’を作ります。
板の四辺を金ヤスリで斜めに削り、


スクレーパーで金ヤスリでできた大きな傷(バリ)を削り、
バニッシャーでピカピカに磨き上げ、
銅版画特有のイメージの淵にできるくぼみのようなものを作る。(その幅だいたい2〜3mm)

(スクレーパー:削り道具。バニッシャー:磨き道具 この2つがセットになったものをよく使う。)
   

銅板の荒いキズを取るため&描画し易いよう&刷った時にプレートトーン(銅版画特有の調子)ができる
耐水ペーパー(800〜2000番位)で均一に磨く。
ピカール(金属磨き)で更に磨く。

鏡のようになるまで磨く場合もある。(インクを拭取る時に描画部分以外がキレイに抜ける)
   
今回授業ではまず《ソフトグラウンド》をしました。

ソフトグラウンド:レヨンや鉛筆の線などのやわらかい表情を出したり、葉っぱの葉脈等を写し取ったりもできる技法。
銅のプレートの表面全体を蝋を含んだ樹脂による防蝕剤を塗る。エッチングのグラウンドで使う防食剤より軟らかく、粘度もある。


皮ローラーでのばしひく。
    
乾燥したら描画

トレーシングペーパーや和紙などを通して描く。
   

描いた部分のグランドが和紙に付着する。
銅がむき出しになれば、そこが腐蝕されるようになる。
 
 

できたら腐蝕液中へ
   
続きはまた後日

✄金属を切る✄

1回生/コラグラフ
  

いい顔◎
楽しそうにしてるでしょ^^

 
何をしてるかというと

銅板をイメージサイズに切断しているのです✄✄✄
 
金属カット専用の機械を使います。
とっても便利なのですが、
危険な道具でもあるので⚡気を付けましょう⚡  
 

切る位置は熊谷先生がセット&チェックして下さるので✤安心ですね✤
  
できたら 

〝プレートマーク〟を作ります。
銅版を刷った時にできる銅版画作品独特のイメージまわりにできるヘコミのこと。
印刷の際にプレス機のローラーに版がスムーズに入ること、
強い圧力により紙やフェルトが傷つけ防止のため、
版の端(切断面)に傾斜を付ける。製版前、金やすりで端から一定の幅を斜めに削る。
その後、バニッシャーで丁寧に磨いてピカピカに仕上げます。
プレートマークの幅は3mm、傾斜45度程度にする場合が多い。

   
この銅板はドライポイント制作用です。
 
それと並行して
コラグラフの版作りもしています✳

使用済のオフセット・アルミプレートを主に使います。
✶エコロジー✶

   

プレートを好きなカタチに切り、
叩いて色々な凸凹をつけたり、
   

糊やジェッソなどでテクスチャーをつけたりします✷

✽ My needle ✽

昨日は【敬老の日】でしたね。
人生の先輩方には、いつもたくさんの事を教えられます。
✼ありがとうございます✼
これからもよろしくお願いします!

1回生/コラグラフ
まずは✱道具作り✱

描画ツールとして、
木に溝を彫り、
釘を入れ、


糸で、固定
グルグルグル

でもまだ
完成ではありません


釘のままでは先が太過ぎます。
 
先を磨きますっ☆


手動グラインダー

✶・できたぁ・✶
  

  
それぞれコレで描画紙、コラグラフ制作を行います。

209を覗く

209とは・・・
対峰館2Fの銅版画&石版画(リトグラフ)専用の工房

そこで制作するゼミ生達の様子をご紹介します。

製版作業の一種

彼女は【リフトグラウンド】
という方法の作業途中。

銅版の上にニードルでイメージを描くんではなく、
砂糖水にアクリル絵の具を少し混ぜた物で絵を描き、
グランドを引き、乾燥後水洗いをするとお砂糖水が溶けて、
描画部分の上のグランドが持ち上げられ版面から剥がれることで、その部分が腐蝕できる方法。

かなり専門的なお話ですね^^

彼女、苦戦してます。。。

銅版の刷り作業

イメージを刻んだ銅版にインクをゴムベラや紙ベラ、ローラーでインクをのせる。

寒冷紗でイメージが見えてくる程度まで拭取る

イメージ部分だけにインクが詰まった状態になるまで、
ロール紙やタウンページなどの薄い紙で拭取る。

プレス機に版をのせ、
湿らせた版画紙を置く。
✫凹版(銅版画)ではよくハーネミューレというドイツ製の版画紙を使います✫
<厚みや色、サイズのバリエーションも豊富で質の高い紙の一つ>

その上にフェルトをかぶせ、

ハンドルを回して、刷ります。
かなり強い圧力を掛けてます♆

その隣では、

アルミ板リトグラフの刷りをしている学生。
ゴムやウレタンでできたローラーに油性のインクをつけて、
イメージを描いた部分に均一にインクをのせていきます☄

リトグラフは“水と油の反発性を利用した版種”です。
刷り作業時、
✩版面は常に水で湿らせた状態✩(スポンジを使う)
そこへさっきの油性インクをつけたローラーを転がすと、
クレヨンなどで描いた箇所にだけインクがのります!


それ以外についてしまったら、
スポンジなどで拭取ります。

リトグラフ特有の〝にじみ〟がよくでてます✧✦
⁺キレイですね∗⁺
解墨>という油分&脂肪分の高い墨で描いたもの。
〝ラヴィ〟と言います。

一見、〝絵〟のように見えるのが特徴に一つで、
✧複製画などにも使用されます✧

化学反応によって版を作るので、
♈版画の種類の中でも、特に体験してみないと分かりにくい版種かもしれませんね♈


できた作品を前に語る二人

先生と 作品と

前期授業でご紹介できなかったものをお届けするシリーズ 其の9

【版画概論】
☯版画の歴史、技法、作品、作家、などを知る講義の授業☯
長岡先生編

最近は紙造形やオブジェ、インスタレーションなどの作品を制作されることが多いのですが、
先生の銅版画の作品を見せて頂きました♣

展覧会では額装されてるとことも多いのですし、
コレぞとばかりに近くで見てしまいます^^


版も手に取って見せてもらいました。
銅版、真鍮版などの版はその版自体も✧美しい✧

武蔵先生編

リトグラフの歴史
アロイス・ゼネフェルダーという人がリトグラフ(石版画)を発明し、印刷技術の進歩に貢献しました。


武蔵先生の新旧、沢山の作品を見せてもらいました。

リトグラフ、コラグラフ、ポリマー版画、ペインティング・・・
最近では木版画やペーパーワークなどにも✜✜✜

熊谷先生編

銅版画の作品。

先生の作品がどんな版で、どんな行程で成り立っているのかなども教えて頂きました。

版画は、絵を紙に直接描く訳でなく、
版を介して作るものなので、
できあがった作品がどんな版によるものなのか、気になるところです✍✍✍
版を見れるのは嬉しい★

4色重ねる

暑い日が続いてますが、
若干、の足音を感じる気がします♣♣
皆さんは如何ですか?
 
前期授業でご紹介できなかったものをお届けするシリーズ 其の6
 
 
これらの作品はシリコーンドライポイントによるもの。 
 
何度か登場している<ドライポイント>

版に針のような道具でイメージを描いて(引っ掻く)作る凹版画。
 
版については実は銅板だけでなく、プラスティック板、塩ビ板、などでもゼンゼンよいのです✿
1回生達はアルミプレートに感光性シリコーンが塗られているプレートを使って行いました。
この版は本来はウォータレスリトグラフで使用するものです。
銅版などで作る版と決定的に違うのは、
〝インクの拭取り作業〟がいらないという事。
凹版画は通常、
版に一旦インクを詰めるとイメージ以外の所のインクを拭取らなければいけません。

しかし!
ウォータレスリトグラフで使用するプレートの場合、
インクとシリコーンが反発するため、
溝になったイメージにだけインクが入り込み、
その他の部分にはインクが付かないっ☆

  
インクはローラーにつけ、
版の上で転がすだけ★ 

 
なので、
✦時間短縮✦
✦手もあまり汚れない✦

 
✧画期的✧
 
 
今回は、イメージを4色(黄・赤・青・黒)に分けて、
それぞれ描いていく。
 

1枚づつインクをのせる。

4版4色

ローラーを早く動かす事で、
余分なインク(イメージ以外の処)はローラーに戻るのです✺
この辺りはリトグラフの刷の作業にそっくり☺
 

それぞれにインクが付きました★

エッチング用プレス機に版を置き、
紙をのせ

♦刷る♦
 
1色刷れたら、版を♢チェンジ♢
2色目➪3色目➪4色目と一気に刷上げます✪

 

版が(イメージが)ズレない事に⚡注意⚡
授業では「見当」というL字のプレートを利用し、
紙もテープで固定しました✴
 
 
刷る方法よりも、
1つのイメージを4つの版=4つの色に分解する事が一番難しかったと思います。
これから先もカラーの版画には<版分け>はつきもの。

苦労するかも。。。

でもとっても重要なことです✧

⧖⧗立場が変わる⧗⧖


大学ではない教室
 
*∘教育実習の様子∗⋆
 
✧凹版画の基礎・学生アレンジバージョン✧
CD−Rにイメージを刻み込み、刷る!

 

イメージは刻む事で凹みになっていますね。
そこへインクを入れる(詰める)

 
イメージ以外のところがクリアーになるよう、
余分な箇所は寒冷紗やロール紙(薄い紙)などで拭取る


こんな風に描いたイメージ(顔)がくっきりと出てきたらOK!
刷るよ〜✬
 

強い圧力をかけて刷るため、
プレス機に版(CD)を並べる★

その上に湿らせた紙(イメージの細部までしっかり写すため)を置く☆

回していると、版の置いた所へ来たらハンドルが少し硬くなりますが、
そのまま!スピードを変えず回しきる!!
 

ヤッタ!
刷れました〜⁺₊○

 
 

生徒さんの作品群です

どうですか〜?

紙1枚に1イメージ
もいいですが

たくさん並んでるのもおもしろいですねー♞

4回生Mさん、
先生になるべく!日々、奮闘しておりましたっ!!
大学の中だけでは得られない貴重な経験をし、
色んな発見&勉強になりました✧*

 
将来は先生かな??? 
そうでなくてもこの経験は生かせそうですね**

✶受験✶

今日は高校野球記念日だそうです⚇
2010 第92回 全国高校野球選手権大会が行われてますね〜
連日、甲子園にて熱戦が繰り広げられ、
彼らの姿には毎年、感動がありますよね✧∗⁺
ガンバレ!高校球児!!

本学はAO 1期 入試 1日目
版画コースのワークショップ試験は<銅版画/凹版>
中でも《ドライポイント》に取組みました。
ドライポイントとは。
銅板に直接に彫るような感覚で描画する凹版技法。
基本的には先端が針のようなニードルと呼ばれる描画道具
(ダイヤモンドが付いた針などもある)を使ってイメージを刻んでいく。

エッチングでは腐蝕液を用いて版にへこみ(溝)をつくるのに対し、直接凹みをつくることから「ドライ」
尖った先端をもつ道具「ポイント」で描くので、ドライポイントという。


左:銅板
右手前から4つ:ニードル (先の形が丸かったり、平たかったり、素材が違ったり、何種類もある)
中央2つ:ルーレット (点の集合体が作れる道具)
一番奥:スクレーパーバニッシャー(版を削ったり、磨いたりする際に使用する)

特徴は彫られた線は太さや凹みの深さが均一ではなく針で描画した部分は銅が押し出され、
‘ささくれ’や、‘まくれ’などが生まれるので、
刷った時にインクが独特の“にじみ”を帯びたタッチになる。

銅版画の基礎として取り上げられることが多い。
手軽で一見、引っ掻くだけの簡単な技法ですが、
描画する際に針が版に引っ掛かるような感じを受けたり、まくれを強く出すために力が必要であったり、
金属のめくれによって刷り上がりが変化するため、
思いの外、描画も刷りも奥が深い☄☄☄

▼作品例▼

Title 踏切
Artist ベルナール・ビュッフェ


Title ドンキホーテ
Artist ワイズバュシュ

明日は2日目、木版画をします。