2009年9月8日(火) 15:59
◆未公開写真シリーズ◆
先ほどご案内した二階先生の授業<2回生・木口木版画>の様子です。
丁寧に下準備した木口木版用の版木(授業ではカバの修整材<硬い部分を合わせて作った木材>を使用)にビュランと呼ばれる彫刻刀でイメージを彫ります。
ビュランは
とっても細いラインを彫りたい時
専用の道具で
木口や銅版で使います。<8/25にUPしてます>
最初はビュランに慣れない上に硬い木は彫りにくいのですが、(女の子はちょっと扱いづらいかも?)
硬さのおかげでかなりの細さの線や細かな点も彫った部分の際が崩れず、シャープな仕上がりになります★★
(少し太いラインを作りたい時は彫刻刀の先の細いものを使ったりもします)
油性インクをローラーでのせて
和紙に摺ります。
雁皮紙(繊維が細くて短いので緻密で緊密な紙)に摺る場合もあります。
ベアリングバレン(回転式のスチールボールで圧をかける)などをつかう。
バレン+手を使ったりもします。
様子を見ながらまた彫り進めます。
一度付いたインクを何度か紙にとり、そのあとはガムテープでインクを拭き去ります。
ちょっと意外かもしれませんが油性インクにはコレが結構☆有効☆
<7/24,6/22のブログもあわせてどうぞ>
2009年8月31日(月) 13:08
昨日は衆議院選挙でしたね。
今回は話題性もあったせいか投票率も高かったようですが、有権者の皆さんはいかれましたでしょうか?
今日は東洋・西洋で最も古く、そしてきっと日本人にとって親しみのある版画、
♦木版画♦の道具を紹介します。
中でもより馴染みのある
水性木版画に使うものをご紹介します。
木版は凸版画の代表です。
でっぱている所に絵の具をのせて紙に刷る訳です。(機械を使って木版凹版もできます)
版は当然“木”ですよね。
年輪に沿って切った
板目と年輪が見える面を使う
木口がありますが、使いやすさからも板目の方が一般的。
版木の種類も様々ですが
シナベニヤと呼ばれる合板が多く使われてます。
♢彫り道具♢
彫刻刀:手前から平刀(削った部分をこれで滑らかにしたりもできる)、丸刀、三角刀、切出し(イメージに沿ってこれで切り込みを作っておくと残したい所まで削ってしまった!等の失敗が少ない)。平ノミ、丸ノミ。
細かな部分は彫刻刀で用途によって刀の形で使い分けながら彫り、
ノミ類は大きな面の処理に使います。
作業台:
机にセットし、この上で彫り進めていく。ストッパーがあって
版木を固定できて使いやすい◎(中央の三角のへこみも版木を斜めにした時によい◎)
奥は
砥石:彫刻刀が削りにくくなったらこれで研ぐ。
絵の具は水性油性どちらもできますが、
これは
水性用の顔料:粉末状の絵の具で大学ではだいたいコレを水で説いて使ってます。
市販の水性絵の具でもOK◉紙は
和紙を使います。
楮や三椏、雁皮(がんぴ)などなど種類
2009年7月16日(木) 17:32
木版画というと、板目木版の凸版(彫刻刀などで彫った部分が白くなり、彫り残した部分にインクがつくというもの)がメジャーですが、
板目木版の凹版(彫刻刀などで彫った部分にインクがつき、彫り残した部分が白くなるという、さっきと逆もの)というのもあります!
更に、水性と油性があります。
今日は水性凹版画のレクチャーの様子をお届けします。
板に彫刻刀などでイメージを作る。
その後、紙の色がハッキリ出て欲しい所に
ニスなどを塗ります。
(↑木の色が見えてる所にはニスが塗ってあり、黒い部分には塗ってありません)
次に顔料をのせます。
ブラシで顔料をまんべんなく
のばす。
(彫った部分にインクを詰めるよーに)
スキージーで
彫り残した部分にのってるインクをとりさる。
プレス機で刷る。
◇◆できあがり◆◇
(注:デモ用なので特別なイメージではありません)
レクチャー後、この技法を利用した作品が出てくるのを楽しみにしてます♪♪♪
2008年12月2日(火) 19:19
◇パズル技法◇
油性凸版のひとつです。
版木を自由なイメージに糸ノコギリなどで切り抜き、それぞれにインクをのせ、刷るといものです。
今回はデモ用なのでイメージ全体を切り抜いた後、それらを合わせたものになってますが、
イメージの一部にだけ、こういった切り抜きの形を加える使い方もできます。
版木はシナベニアを使いました。
まずはインクをローラーでのせます。
全てにインクをつけれたらプレス機で刷ります。
この技法はバラバラの版木全てを一気に刷り上げるのでに水性だと時間差でインクが乾いてしまう為、基本は油性限定です。
出来上がり★
↑板を切って合わせてるので、その部分はどうしても隙間ができてしまいます。なのでこのようにイメージの形と形の間に白い箇所(紙の色)が生じるのが特徴的です。